粕屋東中学校陸上競技部

8月10日(火)

自主練習

 

「やりきった」という気持ちがすべて。皆さんにメダルを期待してもらって、僕自身もチャンスがあればと思っていたが、(どの選手も)みんなメダルを目指して走っていたので、今回はそのチャンスがなかった。ただ、自分自身の力はしっかりと出しきれたのではないかと思う。
レースプランというのはあまり考えていなくて、どこのマラソンもそうであるように勝負自体は30km過ぎからと思っていたので、そこまでいかに自分の力を使いすぎず、一番最後のその(勝負すべき)瞬間に対応するかということを心掛けていた。
(先頭集団からキプチョゲ選手が出たときは)下手に3番以内に上がってしまうと、大きな崩れがあるので、1つ1つ自分の対応できる範囲で身体と相談しながら走った。(終盤で6位につけたときは)追うというよりは、自分自身の力を100%出しきりたいという思いだった。結果的に追いつけたらいいなとは思ってはいたが、自分のリズムで行くことを意識して走った。
(ここまで)まっすぐ進んできたので、これからも競技以外でもしっかりと、まっすぐに進んでいきたい。次の世代の人たちが頑張れば、絶対にこの6番のところからメダル争いに絡めると思う。ここからがスタートで、これが最低ラインだと思うので、日本人の多くの人にプライドを持って、来年のユージーン(オレゴン2022世界選手権)やパリ(オリンピック)、ロス(ロサンゼルスオリンピック)を戦っていってほしい。僕自身もそういう彼らの、6番からのもう一歩先へというところを手助けできるような活動をしていきたいと考えているし、また、僕自身の挑戦というのも、これからまた、まっすぐにしていきたいと思っている。
今日のレースをみても(優勝した)キプチョゲ選手は強いけれど、2位集団は「あと一歩だな」というところにあるといえる。それを後輩たちが必ずやってくれると思う。たぶん、(今日のレースを)見ていた選手たちも、「次は自分だ」と感じたはず。今回、それをできたことが、僕自身が最後の役割として、陸上界に残せたものではないかと思う。

 

東京五輪 男子マラソン 6位 大迫傑